| 会長 | 事務局長 |
河野前会長の後任として会長に選任されました坪井でございます。小さな公立大学に勤務する私が、大役をお引き受けできたのも、中部地区選出理事の皆さんの全面的協力により事務局体制を組むことができたからです。このうえは、学会員の皆様、とりわけ全国理事及び常任理事の皆様方の特段のご支援をいただきながら、本学会の発展のために、微力を尽くしてまいりたいと思います
いま、教育行政の執行機関を教育委員会から首長に移し、首長の補助機関として教育長を位置づける地方教育行政組織改革が進められようとしています。行政委員会としての教育委員会制度は事実上廃止されることになります。この大改革の立法過程並びに実施過程と向き合い、向こう3年間、学会運営に当たっては、三つの委員会体制のもとで、次の事柄に取り組んでいきたい。
第一に、教育行政権力を民主的に規制していく法理とシステムの再構築の課題に取り組みたい。首長の教育行政上の権限が強められるといっても、学問（教育）の自由、「不当な支配」の禁止など教育に関する憲法・教育基本法の基本原則に照らし解釈・運用されねばならない。この研究を進めるにあたっては、引き続き他領域の研究者との交流を深めるとともに、隣接の教育経営学会や教育法学会との交流、連携も進めていきたい。
第二に、子ども・人間の発達を支援する教育指導行政の質的向上の課題にも応えていきたい。ここでは、河野前会長が取り組んでこられた「特別企画」も引き継いでいきたい。教育長等の研修プログラムの開発にとどまらず、自治体の健康や福祉部局との連携によって生み出されている新しい質の指導行政、あるいは、いじめ、学力問題、障がい児の支援など、多様なニーズに応え相談していくチーム指導／巡回相談活動など、多彩な教育指導行政の実践交流の企画に発展させていきたい。
第三に、若手会員の研究ネットワークづくりをサポートしたり、教育行政職の会員に魅力的な学会にするなど、多様な会員のニーズに応えていきたい。教育行政の最前線で活躍する国及び自治体教育行政職員会員と、大学所属の会員との交流を組織し、双方にとって魅力的で協働的な学会に発展させていきたい。
くしくも、本学会は、2016年春には学会創立50年を迎えます。この節目に、あらためて「学問の自由と研究体制の民主化を尊重し、国内的、国際的な連絡と協力をはかり、教育行政学の発展と普及に寄与する」（会則第2条）とする本学会の目的に照らして、50年の学問的成果を学び合い、さらなる発展を期したい。
何卒、理事及び会員の皆様のご支援とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
2013年12月10日
この度、事務局長を仰せつかりました愛知教育大学の石井拓児でございます。教育行政制度をめぐっては、大きな転換点とも言うべきまさに激動の時代に本学会の事務局をお引き受けすることになりました。本学会がこの時代の要請に対し、理論的にも実践的にも貢献しうるよう、事務局長として学会活動をしっかり支えて参りたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、本学会に大学院生時代に入会いたしました。入会後すでに20年近くが経過していますが、そのなかで諸先生方からご指導いただき、多くのことを学ばせていただきました。学会事務局の実務を担当することもまた本学会への恩返しであり、もうひとつの学術貢献であると考えております。甚だ非力ではありますが、みなさまからのご指導ご鞭撻を賜りながら力を尽くす所存です。
大学・研究環境が大きく変容するなか、世界各国では、若手アカデミーを創設するなど若手研究者育成をめざす新しい動きもみられます。国内・国外の関係団体との連携・協力を通じて本学会が若い研究者にとってより知的に魅力のある場所となり、このことが今後、本学会の学会員数を広げ、ますます旺盛で活発な研究活動へとつながるのではないかと思っています。そのために事務局として取り組むべき課題も多々あろうかと存じます。ひとつひとつ課題を整理しながら着実にすすめることができればと考えています。
前事務局の古賀一博先生、小早川倫美先生からたいへん丁寧な引継ぎをいただきました。この場をお借りして感謝申し上げます。これからの３年間、新しく事務局メンバーとなりました中山弘之会員（愛知学泉大学）、篠原岳司会員（滋賀県立大学）、深尾奈津子会員（愛知県立大学院生）とともに、本学会の発展のために精一杯役目を果たしたいと存じます。みなさまのお力添えを賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが事務局長就任のご挨拶とさせていただきます。
2013年12月10日